sumiikasumiの日記

とりあえず始めたところです

梟通信~イルカと話せる日は来るのか? イルカが物・文字・音声を一緒に覚える @毎日

まったりと楽しみながら参りましょう、

イルカと話せる日は来るのか?(*´∇`*)

(猫でも犬でも鳥でもよい)

・・・

表題副題は毎日新聞のこちら(↓)から。

https://mainichi.jp/articles/20170831/k00/00e/040/277000c
(毎日新聞、「イルカ、物・文字・音声、一緒に、理解能力は人間並み」、2017/08/31/12:00)

《コメント》
・ 概念と発話の関係は、ソシュール言語学が嚆矢。

・ 発話は通信手段であり、ヒトの場合は、音声である発話に、記号も与えているところに特徴がある。

・ 概念と発話の結びつきを所与とした上で、発話そのものが言語だと言えるが、ヒトの場合、記号を使えることが特異であるため、言語という場合、文法を想起しやすいし、ソシュール以前は学術的にもそうした傾向にあった。(実際の利用はほとんど発話であったにせよ)

・ 【記事のポイント】 上記記事では、「イルカが、ヒトの発話を、ヒトのように音声と記号とに学習できる」、ということを新たな知見として取り上げている。

・ 実験の概要の箇所(↓)。
>> まず、潜水などで使うフィン(足ひれ)を見せたら「ピィ」と鳴いたり、「丄」の文字を選んだりするようにそれぞれ訓練。
>> また、それとは逆に音声を聞かせたり、文字を見せたりするとフィンを選べるようになった。

実験の結果/新たな知見の箇所(↓)。
>> さらに、文字と鳴き方の関連は教えていないのに、フィンがなくても「丄」を見せると「ピィ」と鳴き、「ピィ」と聞かせると「丄」を選べるようになった。

・・・

論文に掲載されたことで毎日新聞が取り上げているが、実験の内容と結果は、ナショナルジオグラフィックに2年前に紹介されていて詳しい(↓)。

http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/magazine/15/041900003/042000001/?ST=m_magazine
(ナショジオ/日経BP、「イルカと話せる日は来るか?」、2015/05号)

《コメント》
・ 内容については割愛。

・ イルカの「学習能力」を、何らかの意味で測るということでは興味深いし、発話を音声と記号に分離する能力が、ヒトの脳に固有に備わっているものではなさそうだという知見は、ヒト自身の言語理解の謎の解明に役立つだろうと思う。

・ ただ、イルカがヒトの言葉を訓練で理解しても、そのイルカの発話は他のイルカには全く理解できないだろうし、イルカにヒトの言葉を理解させても、それはヒトがイルカの言葉を理解することでは全くない。個人的には、イルカ同士の発話を観測で理解してゆくことが、一般的/普遍的な言語理解に繋がると観る。

・ そして、ヒトと他の動物種とは、進化過程(環境への適応の仕方)がそれぞれに違うから、他の動物種の言語を「直接的」に理解するようには、我々の/彼らの脳はできていない。(言語の習得は後天的だが、言語の習得の基質は遺伝的に先天的)

・ しかしながら、振る舞いの観察から何をやっているのか?を推測する手段が発達してきているので、「間接的」であるが、他の動物の言語をヒトが理解して使えるようになる時代を迎えようとしているかに見える。機械による学習がそれである。(統計的機械翻訳)

・ 猫や犬の言葉をヒトが理解して、猫語や犬語でコミュニケーションが取れたら面白い。猫が時々開いている集会で、彼らがいったい何を話している/やっているのか、とか。

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以下、関連事項の備考・追記。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/フェルディナン・ド・ソシュール

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/シニフィアンシニフィエ

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