sumiikasumiの日記

とりあえず始めたところです

朝鮮半島情勢~北朝鮮とビジネスする国との貿易停止検討、とトランプ大統領 @NHK

粛々と参りましょう、

昨日の核実験のニュースが地球を一周りして、各国からの反応が出てきたところ、

表題副題はNHKのこちら(↓)のヘッドラインから。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170904/k10011125671000.html
(NHK、「トランプ大統領、北朝鮮とビジネスする国との貿易停止検討」、2017/09/04/05:57)

《コメント》
・ 名指しはしていないが、北朝鮮との貿易量が多く、実質的に北朝鮮経済を支えてきた中国を念頭に置いての発言であることは明らかでしょう。

・ 米国としては、「経済制裁」のカードをこれまで切りつつも、制裁には幅があり、温存してきた最終的な制裁カードである「関係諸国との貿易停止」を、ここに至って切る用意があることを示した、となる。

・・・

温存してきた最終的な経済制裁のカードを切ることを所謂、国際社会に促すということでは、我が国によるこちら(↓)の新たな動きも同様と言えるでしょう。

http://mw.nikkei.com/sp/#!/article/DGXLASFS03H28_T00C17A9000000/
(日経、「官房長官、石油禁輸も選択肢、対北朝鮮制裁で」、2017/09/03/15:24)
>> 菅義偉官房長官は3日午後の臨時記者会見で、6回目の核実験に踏み切った北朝鮮への対応について「北朝鮮の経済状況、外貨収入を踏まえた国連安全保障理事会決議の中に様々な選択肢を含めていきたい。

《コメント》
国連安保理の制裁決議を再び拡大し、最後の手段となる「石油禁輸」措置を盛り込むという要請。

・ 実質的には中国に対し、中朝間のパイプラインによる原油供給を止めるという要請。

・ 単に要請してもそれを受け入れるとはならないので、米国が「貿易停止」のカードをちらつかせながら、中国の行動を求めるという組み立てにあると思われる。

・・・

さてその中国は? と言えば、一筋縄ではいかない内政事情がある。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52778
(現代ismedia、津上、「米中が組んで北朝鮮を討つ、そんなシナリオさえ現実味を帯びてきた」、2017/09/04)

《コメント》
・ 記事の論旨は、軍事的解決に至る場合のメインシナリオの考察であるが、記事中での興味深い箇所がこちら(↓)であり、中国が内政事情で一筋縄ではいかない理由である。

>> 人民解放軍の利権の闇も不気味だ。とくに習近平の政敵だった徐才厚(軍事委元副主席)が根城とした元の瀋陽軍区と北朝鮮の関係が深いので余計気味が悪い。

習近平政権が、東北の軍閥(瀋陽軍区)を十分に掌握しきれていない。そしてまた、

>> 北朝鮮に対して厳しい経済制裁を科すことも簡単ではない。東北地方とくに遼寧吉林省などの国境地帯は、正常貿易だけでなく、薬物、セックス、偽札など「地下ビジネス」で北朝鮮と「ズブズブ」な関係にあり、これを本気でたたけば、ただでさえ深刻な不振が伝えられる東北地域の経済がいよいよ苦境に立たされる。

・ 中朝を横断する、所謂、「地下経済」の問題であり、叩くと地区経済の疲弊として跳ね返るだけでなく、地下経済軍閥の利権であるから、手を出すことが容易でない。(一筋縄ではいかない内政事情)

・ その解決には、習近平政権が、中国全土に及ぶ政策の主導権と軍の人事権を掌握することが必要条件となるが、そうなるかどうか?は、10月の共産党大会にかかっていて、習近平氏が目指す「党主席ポスト」の復活がその重要な要素となる。

続く。

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