sumiikasumiの日記

とりあえず始めたところです

朝鮮半島情勢~トランプ大統領「北朝鮮資金源絶つ」、新制裁を発表、中国が協力も @日経

粛々と参りましょう、

表題副題は日経からであるが、(後述)

一昨日の国連総会演説が「言葉」であるのに対し、

その言葉を裏付ける「行動」が、追加的経済制裁(セカンダリー・サンクション)であり、

言葉と行動が対(つい)をなしているため、その意味は幾重にもとても重い。

ポイントとして、

1) 独自の二次的制裁を発表するだけでなく、大統領令として「署名」している。

2) その二次的制裁の中核となるのは《金融制裁》であり、北朝鮮との金融取引は相手があってのことであるから、金融制裁の「対象」は、全ての国々を網羅する。

3) 軍事オプションを除く交渉の切り札のうちの、最強のカードを切ってきた。貿易・金融の両面において、米国を取るか北朝鮮を取るかの、最終的な「通告」である。

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http://mw.nikkei.com/sp/#!/article/DGXLASGN21H1X_R20C17A9000000/
(日経、「トランプ氏「北朝鮮資金源絶つ」新制裁発表、中国が協力も」、2017/09/22/02:53)

《コメント》
選択の余地がない、というメッセージ内容である(↓)。

>> トランプ氏は新たな大統領令に署名し、北朝鮮と取引する団体・個人に制裁する米財務省の権限を拡大した。「海外の銀行は米国とビジネスするか、北朝鮮の無法政権と取引するかの選択を迫られる」と強調した。
財務省から同様に、選択の余地がない、というメッセージ(↓)。

>> ムニューシン米財務長官は同日、ニューヨーク市内で会見し、「米国の新制裁は、国連総会が開かれる今週に合わせた大統領の戦略だ。全ての企業・個人が対象であり、中国に的を絞ったものではない」と説明。その上で「米国とビジネスするか、北朝鮮とビジネスするか選ぶことができるが、両方とは無理だ」と強調した。

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一方的に宣言しても「協力」を引き出せないから、事前に交渉を行って周到に地均ししている(↓)。

https://jp.reuters.com/article/northkorea-missiles-trump-0921-idJPKCN1BW22Z
(ロイター、「石油は対象外、北朝鮮追加制裁表明へ、米高官」、2017/09/21/23:48)

http://www.sankei.com/smp/world/news/170921/wor1709210016-s1.html
(産経、「米副大統領、中国外相と会談、圧力強化の意向伝える」、2017/09/21/08:19)

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《纏め》
・ 組み立てが凄い。

・ 言行を一致させているが、その一致のさせ方がアクロバティックである。

・ 演説で発した言葉の中身は「米国第一主義」、発した場が国連という「国際主義」のシンボル。発動された新制裁は、二次的制裁であるから米国固有、しかしその新制裁の影響範囲は、国連加盟国全体に及ぶ。

・ 言葉のミスマッチを行動で解消させている。

・ 米国第一主義か? 国際主義か? ではなく、「米国流の国際主義」の場に収斂を図っている。



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