sumiikasumiの日記

とりあえず始めたところです

墨烏賊墨の千夜十冊~ダン・ブラウンの最新作「オリジン」、ハードSFだった(≧∇≦)b

まったりと参りましょう、

ダン・ブラウンの最新作「オリジン」、

ハードSFだった(≧∇≦)b

・・・

あれこれ想像を膨らませて読みに入いったら、

レコンキスタのスペインを舞台設定にしていることもあって、てっきり「ダ・ビンチコード」の続編っぽい話かと思って準備して読みに入ったら、

全然違っていて、ネアンデルタール人もほとんど関係なくて、

(予想がかなり外れた)

ダン・ブラウンの作品群の中では、「パズル・パレス(DigitalFortress)」(1998)にテイストが近く(↓)、

http://danbrown.com/digital-fortress/
(danbrown.com)

SFの設定+ミステリーということでは、

元祖アシモフの「我はロボット」(↓)を十分に想い起こさせる構成であるし、

http://www.hayakawa-online.co.jp/smartphone/detail.html?id=000000001531
(早川書房アシモフ、「我はロボット」)

未来技術の予測という点では、P.K.ディックの原作をもとに同じくスピルバーグが映画化した「マイノリティ・リポート」(2002)とおおいに被(かぶ)る。

・・・

約450ページの400ページ辺りで謎が解き明かされるが、

あと50ページしかない、伏線が全然回収できていないじゃないか・・(´・ω・`)

と思ったら、最後の最後にミステリーとしてのどんでん返しが(*´∀`)

取り上げた理由としては、

作品中に十分に今風のトピックが満載であることにあるが、

約20年前に書かれた「パズル・パレス(DigitalFortress)」(1998)が、まさに今現在の時代状況を描いているその予見性を鑑みると、

ダン・ブラウンにしてなお、そこにある現実をリアルタイムで追跡しているその状況に、改めて現実がSF化しているというその変化の速さを感じさせるからである。

・・・

以下、ネタバレなき範囲で雑感を記録。

・ いきなり登場人物(主役級)が大風呂敷を拡げて大丈夫か? とハラハラしたがきちんと畳んでいる。上手い。ホッと(*´∀`)

・ 科学か宗教か、と価値観の選択を迫るようでいて、おそらく全くそうではない。真実にはいろいろなバージョンがある、という作中での意見にアグリー。(私見)

・ 「究極の答え」を出せているか? と言えば、出せていると思うし、出せていないとも思う。 (私見)

アシモフロボット三原則と、モーゼの十戒の共通点は? ( 汝、殺すなかれ。)

・ 脇役の登場人物の作中「創造力と愛がうまく結びつけば闇を照らすだろう」という言葉が、作品の最後のクロージングの構成に反映されている。上手い。

ウィリアム・ブレイクで来たか。トマス・ハリスの「レッド・ドラゴン」であり、リドリー・スコットの「コヴェナント」でも取り上げられた素材である。ダン・ブラウンの解釈が異彩を放つ。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ウィリアム・ブレイク

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