sumiikasumiの日記

とりあえず始めたところです

どうなる政界再編~衆院選顛末記、排除発言前に失速、SNSで見た希望の党惨敗の実像 @日経ビジネス

粛々と参りましょう、

政党の代表が辞めても新しい代表を選ぼうとも、

敗戦の原因を掴めていなければ、学習効果が働かず、同じ性質の誤りを幾度も繰り返すことになるのだろう。

・・・

表題副題は日経ビジネスのこちら(↓)のヘッドラインから。

興味深いのは、通説に反しながらも奇を衒(てら)っているのではなく、データを拠り所にしているところである。

http://mw.nikkei.com/sp/#!/article/DGXMZO22689280V21C17A0000000/
(日経ビジネス、「排除発言前に失速、SNSで見た希望の党惨敗の実像」、2017/10/31/06:35)

ポイントとなるのは以下の2カ所で順にコメントを付すと、順不同で、

>> 失速の原因は民進党出身者の公認を巡り、小池氏が9月29日の記者会見で「排除いたします」と発言したことだと多くのメディアは分析しているが、SNSを詳細に見てみると、その前から早くも失速していたことが分かった。データセクションの松崎早穂氏は「転換点は民進党との合流を模索し始めた9月27日」と指摘する。

《コメント》
・ 通説では、小池氏による「排除発言」が希望の党の失速(裏返せば立憲民主の躍進と与党の大勝)の「主因」であると見なされているし、当事者である前原氏や小池氏もそうした認識にあるようであるが、データに拠るならば、「排除発言」以前の「合流構想」を起点に失速が始まった、ということになる。

・ 直観的に言い換えれば、私見では、「合流構想」は、希望の党保守系政党からリベラル系政党へと性質を変えた《転換点》に相当するとなる。

・ 「排除発言」が大きく取り上げられれば、「排除」したという事実関係が重要となる。立憲民主党が立党しているから、排除は半ば当たるが、半ば当たらない。手続き上/形式上、排除しても、実質的には十分な排除を行っていなかったからである(↓)。

http://www.asahi.com/sp/articles/ASKBF5VM2KBFUTFK00V.html
(朝日、「希望の候補者、考えの違い浮き彫り、朝日・東大共同調査」、2017/10/14/20:30)

・ これ(↑)もまたデータが語っていることであるが、選挙後の希望の党の路線を巡る迷走によっても改めて裏付けられていると言えるでしょう。

・ 定性的には、第一段階として、「合流構想」により与党支持層が(希望の党から)離れ、第二段階として「排除発言」によりリベラル陣営での内紛が生じ、これら二つの要因の掛け算で失速したとなるでしょう。

・ 上記を「選挙組織」の観点で、今夏の東京都議選での都民ファーストの圧勝の要因と重ね合わせると、第一段階で東京公明が離れ、第二段階で民進都連が離れた、となり、小選挙区で完敗することに。

・・・

>> 今回、データ分析サービスを手掛けるデータセクションの協力を得て、選挙期間中の各政党に対するSNS上の発言をたどってみた。政党や党首に対する印象も数値化、各党ごとに比較したのが下のグラフだ。

《コメント》
・ データ分析の手法に興味があるところなのだが、残念ながら、その詳細は明らかでない。政党や党首に対する印象も数値化する、というところがもっと報じて欲しいツボなのだが。

立憲民主党の立党直後から、ツイッターでのフォロワー数に注目が集まり、立憲民主党のそれは他を圧倒的に引き離していたが、フォロワー数が話題性を代表していても、得票を代表するには必ずしも十分ではないことは結果からも明らかでしょう。

・ 記事中のグラフは、フォロワー数のグラフとはかなり形状を異にしていて、解散以降~投開票日までの各政党の「モメンタム」を的確に写し取っているように見える。自民党について言えば、解散前後の強気見通しが希望の党の立党で大きく後退した後、公示前には復元して、以降、強気見通しに収斂していくプロセスに上手く重なっている。

・・・

政界再編への期待値というものが、今回の衆院選でのドタバタで個人的には一気に醒めて/冷めてしまったのだが、

真冬に海の家を開いても客は集まらない。(南半球でもなければ)

野党には、支持層の端の部分ばかり観るのではなく、真ん中辺りを観て欲しい。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/中位投票者定理

https://www.oricon.co.jp/news/30950/full/
(オリコン、海の家で食べたい好きな食べ物ランキング)

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以下、関連情報の記録。

http://www.sankei.com/politics/amp/171019/plt1710190084-a.html
(産経、「民進党再結集に抜け道、政党移籍、法的制約なし、擁立ゼロなら当選者全員回帰OK」、2017/10/19/23:43)

《コメント》
民進党は存続が決まったようであるし、グダグダをあちこちで繰り返すのは不毛だから、法的に問題がないなら、戻ってしまえばいい(-_-)

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