sumiikasumiの日記

とりあえず始めたところです

墨烏賊墨の株式日記~米、中国製品500億ドルに制裁措置、知財侵害で301条発動へ@日経

どひゃ~ヽ( ̄▽ ̄)ノ な本日の株価、

表題はその震源について日経から(↓)。

最近、午前1時を回ると何かが起きるな(^^;

https://r.nikkei.com/article/DGXMZO28472210T20C18A3MM8000?s=1
(日経、「米、中国製品5兆円に制裁知財侵害で301条発動へ」、2018/03/23/01:16)

感覚的に思うところを言えば、

a) 制裁措置の規模としては序の口である。

b) 米中の「貿易戦争」自体は、トランプ政権発足の当初から想定できていたことである。

c) 市場の反応が激しいのは、米国中間選挙を視野にもろもろのイベントが発生する時間帯にあると同時に、もろもろの予想をその短い時間帯に織り込もうとするからだろう。 (典型的には、利上げの累積→需給ギャップの拡大→景気の腰折れまで、18カ月を要するが、それを向こう半年の時間軸で織り込みに行っている)

d) 高関税措置の発動が、相互の報復の連鎖をもたらすだろうということが(市場で)懸念されているわけだが、連鎖が生じても指数函数的に発散するとは限らない。報復することが目的ではなく、貿易収支の制御が目的であれば、為替調整・内需拡大・対外市場開放等の、代替政策選択肢を黒字国側で取りうるからである。(負の帰還回路の設定が、外交交渉に相当する)

e)目下の米中間のせめぎ合いは、向こう1四半世紀という長期時間軸での意味を担う(私見)。典型的には「ドル基軸」の維持である。他方で、減税・総需要拡大政策→予期せぬ関税障壁→物価・金利の上昇→GDPギャップの拡大→景気の腰折れ、は短期の在庫循環に対応する事象である。

f) 短期(4年)を積み重ねて長期(1四半世紀)に繋がるとは限らない。関税障壁は開放経済(トランスナショナル経済)のポリシーに反するが、過去1四半世紀、トランスナショナル経済を推し進めて来れたのは、「ドル基軸」が揺らがなかったからである・・財政赤字/貿易収支赤字の意味を転換して、国家として負債で回る/稼ぐ「銀行業態」に転換したからである。(そしてそれはドル基軸が担保されて回る仕組みである)

続く。

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以下に関連するニュースフローを記録し、ショートコメントを付しておきましょう。

https://r.nikkei.com/article/DGXMZO28099490U8A310C1000000?s=1
(日経、「中国へ知財制裁関税、対象最大600億ドルかトランプ政権、電気製品や通信機器、月内にも決断」、2018/03/14/08:05)

《コメント》
・ 既に出ていた話。市場が驚いたのは今回で2度目。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-03-08/P5AH3L6JTSE801
(Bloomberg、「トランプ大統領、中国に対米貿易黒字の1000億ドル削減求める」、2018/03/09/06:04JST)

《コメント》
・ 米国が中国に具体的に求めるものがこちら(↑)。

・ 1000億ドルは対中赤字全体(3750億ドル)の約1/4。また、冒頭での500億ドルという関税対象は、市場でのショックの大きさに比して小さいものだから、交渉の入り口での序の口。

http://sp.recordchina.co.jp/newsinfo.php?id=159806&ph=0
(レコードチャイナ、「中国、対米輸出製品の7割を米関連企業が製造」 、2017/02/09)

《コメント》
・ 中国の対米輸出の構造が記されている。

・ 構造上、米国関連企業に影響が及ぶが、政治的にはむしろ、企業の現地立地に際しての中国側の要求が「知財」として問題なのである。

https://jp.reuters.com/article/column-forexforum-yuji-kameoka-idJPKBN1GY0SH
(ロイター、「米FRBが助長するリスクオフの円高」、亀岡裕次/大和証券)

《コメント》
・ 目下の市場の反応の背景について、よくまとめられている。金融当局との温度差がどこにあるか、等。

https://mainichi.jp/articles/20180113/k00/00m/020/074000c.amp
(毎日、「中国貿易統計、17年3年ぶりプラス、対米黒字が拡大」、2018/01/12)

《コメント》
・ 直近での様子。

https://www.jiji.com/jc/amp?k=2018032201203
(時事通信、米通商法301条」、2018/03/22)

《コメント》
・ かつて我が国が狙い打ちされてから、1四半世紀以上が経過した。死語となっていた「双子の赤字」も復活。

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