sumiikasumiの日記

とりあえず始めたところです

墨烏賊墨の株式日記~テスラ車事故、運転支援機能の作動中に発生 @日経

Teslaが財務的にどうなるかとは全く別に、

自動運転技術の現況と課題を理解する上で、興味深いものがあるため、粛々とフォローして参りましょう、

表題副題は日経から(↓)。
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO28849880R30C18A3EA5000?s=1
(日経、「テスラ車事故、運転支援機能の作動中に発生」、2018/03/31/20:31)

>> 米電気自動車(EV)メーカーのテスラは30日、23日にカリフォルニア州で発生した同社製車両の事故発生時に運転支援機能「オートパイロット」が作動中だったと発表した。運転支援機能に任せていたのが事故の原因ではないかとの見方から、現地で関心が高まっていた。

《コメント》
・ 自動運転していたのか、していなかったのかは、事故の直後はよく分からなかったが、自動運転中だった、となる。(本稿の論旨から外れるが、自動運転中だったということは、株式市場でのTeslaの評価にとってネガティブ。)

・ 事故の原因究明という場合、通常の事故とは違って、Teslaの自動運転技術の抱える課題が新たな焦点となる。(もともと発展途上にある技術だから、課題や欠点があってもよい。ドライに言えば改善できればよい。普通に公道を走ることの是非は別の問題。)

同じくAFPから(↓)。

記事中でのTesla側から発せられているメッセージは自己弁護的であるが、それはそれとして発生した事故の「状況」が興味深い。

https://www.google.co.jp/amp/www.afpbb.com/articles/amp/3169563
(AFP、「テスラ死亡事故、オートパイロット作動中、最後の6秒、手放し運転」、2018/04/01/08:34)

>> テスラはブログで「運転手は事故発生前の走行中、ハンドルを握るよう促す視覚的な警告を数回、聴覚的な警告を1回受けていたが、衝突までの6秒間、ハンドルに手が触れたことは感知されなかった」と説明。

《コメント》
・ ポカン(´・ω・`)

・ おそらくは、次のような状況と類似だったものと推測される。ITmediaより、事故以前の試乗体験から(↓)。注記として、試乗体験はモデルS、事故で大破したのはモデルXであり車種が異なる。ただし、自動運転の制御のプラットホーム/コンセプトは共通だろうと観ておく。

http://www.itmedia.co.jp/news/spv/1802/23/news104_2.html
(ITmedia、「テスラの自動運転は本当に“使える”のか? 」、2018/02/23)

>> ただ最新版OS(8)では、ハンドルを握っていないとセンターコンソールの周辺が白く点滅し、ハンドルを握ってください、と警告が表示される。握ってもこっちが操作できるわけではなく、結局ハンドルは自動的に動くのだけど。そして、警告を無視しているとイエローに色が変わり、軽い急減速とともにオートパイロットが解除されたという表示が出て、そこから先はいったん駐車するまでオートパイロットが利用できなくなる。

《コメント》
・ 自動と手動のモードの切り替えに際して、車と人間との間で大きく二つの「制御権」のやり取りをする・・車間制御と操舵制御である。

・ 推測となるが、ブレーキを踏むと車間制御(ACC)が一時的に解除され、機械の側では、ドライバーが手動への切り替え(操舵権の委譲)を要求している可能性を検出し、手動に切り替えるのであれば、ハンドルを握るようアラートを出す。

・ であるから、「運転手は事故発生前の走行中、ハンドルを握るよう促す視覚的な警告を数回、聴覚的な警告を1回受けていたが、衝突までの6秒間、ハンドルに手が触れたことは感知されなかった」(@AFP)に見られるような状況が発生する。

・ そして問題となると思われるのは、ドライバーがアラートを無視して手放し運転になったから事故が起きたという(常識的な)因果関係ではなくて、ドライバーがアラートを無視する場合、制御権は以前として車の側にあると思いきや、車の側は自動運転モードを解除してしまう?(*_*)

・ 纏めてみると、操舵権の授受に際して、ハンドルを握れとアラートが出たとして、a) ハンドル握って、車に抗うことで操舵権が移る、のと、b) 何もせず、自動運転モードが切られることで、操舵権が移る、とでは、感覚としてまるで違う

・ 言い換えれば、ハンドルが握られていない状態で、操舵権を移すことが、合理的であるか否か? (移すべきではない、でしょう)

・ そうしたことが調査で問われるのだろう、と観ておきましょう。

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