その後のユーロ危機~ドイツ議会選、事実上の与党大敗、SPDの与党離脱で政局混迷か?
粛々と参りましょう、
全くの安泰と観られていたドイツ議会選が、
単に新興右派政党のAfD(選択肢)が躍進しただけでなく、
連立与党(第一党のCDU/CSU、第二党のSPD)がトータルとして大敗したため、
磐石と観られていたメルケル首相の政権基盤が大きく揺らぐ可能性が出てきている。
英国のEU離脱の国民投票や米国のトランプ大統領選出ほどではないにせよ、
サプライズを伴うドイツ総選挙の結果である。
・・・
連立第二党のSPDの連立離脱観測が出てきている(↓)。これは大きなサプライズである。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170925/k10011154891000.html
(NHK、「ドイツ連邦議会選挙、メルケル首相与党が第1党へ、連立は難航も」、2017/09/25/09:17)
>> 一方、これまで連立を組んでいた社会民主党は、選挙後は連立に加わらず野党として活動する考えを示しました。
《コメント》
・ どひゃ~ヽ( ̄▽ ̄)ノ
・ これが起きるとすると、我が国で言えば、いきなり公明党が与党から離脱するくらいの衝撃である。
・ SPDは負け過ぎたので、これ以上連立政権に加わっていても次に繋がらないという判断なのであろう。
・・・
>> そのうえで、今後の連立交渉については「自由民主党と緑の党の2党との連立を目指すことになるが、難民の社会への統合や雇用政策などで意見の相違もあり、交渉は難航するだろう」と指摘しています。
《コメント》
・ どひゃ~ヽ( ̄▽ ̄)ノ
・ 《経済政策》の観点において、自由民主党(FDP)は小さな政府・自由放任の「極右」に相当し、緑の党は大きな政府・政府介入の「極左」に相当するから、かなりの無理がある。我が国で言えば、民進党が維新の党と共産党に連立を打診するようなものである。
・ 与党第一党のCDU/CSUと、自由民主党(FDP)や緑の党との連立は、シナリオとしてなかったわけではない。
・ 政党イメージカラーが、CDUが黒、FDPが黄、緑の党が緑であるため、黒・黄・緑の「ジャマイカ連立」と呼ばれていたものである。ただそのシナリオは、上記の経済政策の矛盾という困難があり、サブシナリオであってメインシナリオではなかった。
・ 右派政党AfDの躍進の余波で、SPD(社民党)との連立、自由民主党(FDP)との連立という、二つの連立シナリオまでが後退/消滅してしまったことになる/なりそうである。
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