墨烏賊墨の株式日記~日本の要求通さず、もう騙されないとトランプ大統領ヽ( ̄▽ ̄)ノ@日経
表題副題は日経から(↓)。
日本の要求通さず、もう騙されないとトランプ大統領ヽ( ̄▽ ̄)ノ
笑える(≧∇≦)b
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO28503690T20C18A3EA2000?s=2
(日経、「トランプ氏「もうだまされない」日本の要求通さず、鉄鋼・アルミ輸入制限を発動」、2018/03/23/20:00)
ポスト冷戦の過去1四半世紀、所謂、グローバル資本主義(トランスナショナル経済)で、最も恩恵を受けたのが、一にEU、二に中国、三に米国なのだから、
騙されたというより、自分達で自分達を騙していたということでしょう、
その結果としてまさにそこにあるのが、米国論の二分。
はっきり言って、鉄鋼・アルミ輸入制限で、友邦(同盟国)である我が国を適用除外しないことに、一定の違和感を覚えつつも、総論としては、どうでもいい些末なこと。一時的に鉄鋼・アルミ業界に影響が及ぶにせよ。
なぜならば、
米国の国別貿易赤字を見れば、1) 我が国による収支赤字など、マイナーなものであり、かつ、2) 我が国との関係において収支赤字の大層を占めるのは自動車であって、鉄鋼・アルミを含むその他はひっくるめてマイナーなもの(↓)。単純に明らか。また、その自動車にせよ、仮に赤字を消せと言われても、狼狽えるほどのものではない(委細省略)。
https://www.jiji.com/sp/graphics?p=ve_int_america20170406j-04-w410
(時事通信、【図解・国際】米国の国別貿易赤字、2017d04/06)
・・・
何がトランプ発言の狙いか? と言えば、大きく二つあって(私見)、
一つには、米国中間選挙に向けての米国内向けリップサービス。明白と言ってよい(↓)。
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/12248?page=3
(Wedge、「トランプ支持の鉄鋼の町で民主党候補が勝利できた理由~中間選挙に向けて二大政党に与えられた教訓」、2018/03/16)
民主党が戦い方を誤らなければ、下院では議席を逆転し得るという話。戦い方を誤らなければという前提。逆に言えば、Minmax戦略で相手(民主党)が最善手を打つと仮定すると、トランプ政権はかなり追い込まれているとなるので、かくなる仕儀となる次第。
もう一つは、米国の《TPP再復帰》に向けての伏線としてのブラフ。(平たく言えば、後から入れて下さいではなく、後から入るにせよ、後から入る分際で(笑 仕切らせろ、という話)
というように自分は観ているので、11月の米国中間選挙、年明けのTPP11発効まで、我が国としては狼狽(うろた)えずにスルーすればよい。
特に11月の中間選挙で下院で民主党が議席を逆転する場合、トランプ政権は後半2カ年の政策実施に制約がかかるという点でレームダック化し、のみならず大統領の弾劾すら再浮上し得る。
(適用除外を求めてあたふたしても、状況が動いて意味がなくなるだろうということ)
・・・
そもそも米国にとってTPPが担う戦略的な意義/意味は何だったたのか?
それをよく捉えているのがこちら(↓)である。
https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/strategy/articles/cbs/global-economic-leadership.html
(デロイトトーマツ、「米国人の多くが気づいていないTPPの真の意味~グローバル経済のリーダーシップを放棄した米国」、2017/02)
長文であるがピンポイントでそのうちのこの箇所(↓)。
>> APEC(アジア太平洋経済協力会議)全域を対象とするこのFTAAP構想には、中国もロシアも含まれる。米国がこれらの国と2国間FTA交渉を行うことは外交上想定しづらい。仮に交渉を開始したとしても合意に至ることは困難極まりない。そこで、米国がリーダーシップを発揮して比較的自由に協定の枠組みを描き、FTAAPの骨子にすべく布石を打つ。その内容は、知的財産や政府調達、国有企業の扱いなど、中国やロシアに適用されたときこそ大きな意義を持つ。それがTPPだった。
基本はFTA、FTAの塊がTPP、そして、中国・ロシアを相手にFTAが成り立たないからTPP。目下のところ、FTAの足元の地固めをするというのが米国現政権のスタンス。
もし、中間選挙で共和党が民主党に負けたら、そそくさと米国はTPPに復帰してくる、と予想しておきましょう。
なので、慌てて徒(いたずら)に本件で性急に譲歩する必要なし。> 我が国
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